035_4917.jpg

-東京のタワーマンション の改装-


- グレートーンが紡ぐ空間の遊泳 -

 

タワーマンションの一室の改装です。

3室あった個室の扉を取り払い、広がりのある空間にするために様々な仕掛けを施しました。全体のトーンをグレイッシュカラーにまとめ、クールになりすぎない仕上げとしています。

​キッチンからダイニング方向を臨む

​あまり良い眺望が得られない既存の窓の前面にスチール格子+カーテンを取り付け、空間の広がりを演出しています。

​キッチンとテレビウォール

II型レイアウトのキッチン。天板には美麗でメンテナンス性の良いクォーツストーンを採用。黒渋くうっすらと光る扉面材はメタリック塗装を施しています。テレビウォールの裏側にはパントリーを計画し、家事動線や収納量にも配慮しています。​

​ダイニング-キッチン-廊下

家具の奥に見えている木材は実は「大きな引き戸」です。SICとエントランススペースが扉の向こうにあります。一般的にマンションの改装では玄関扉を変更することができないため、門扉のような大きな引き戸を計画することでこちらの住まいに「構えのデザイン」を設えました。

無垢材の引き戸

カウンターで通常使うような重厚感のあるウォルナットの無垢材を大胆にも扉に使った引き戸です。門扉のようにこの住まいの構えとなるように演出しています。二枚の無垢材の間はグレーがかかった透過性のある素材を使っています。

ダイニングからキッチン方向を臨む

​キッチン換気扇の配管やエアコンの配管などの影響で天井に段差がどうしてもついてしまいます。段差ごとに色を塗り分けることや、角の部分にR部材で丸みをつくること、間接照明を仕込むことなど設計し、うまく噛み合わせることで、違和感になることなく、デザインに昇華するようにしました。

テレビウォール-キッチン-ダイニング

動線と視線の誘導を意識して設計することで実際の寸法よりも空間の広がりが生まれるようにデザインしています。​

ダイニングテーブルの奥には木製の十字型格子の家具を介してこどもスペースを配置しています。

キッチンからの眺め

​気持ちの良い眺望がキッチンからも得ることができます。

ダイニング

キッチン廻りには造作家具を計画しています。木材の面材はグレイッシュに染めたユーカリの樹種を選択しました。チェアに座った際の高さを意識して造作家具の大きさなどを計画しています。奥には市販のワインセラーとコレクションされている食器類を陳列する収納スペースを計画しています。

キッチンカウンター

天板端部は45°の仕上がりにするなどスタイリッシュさに隙を許さないデザインにしています。ハイチェアはこのキッチンに合わせてアルフレックス社の製品を提案させていただきました。

リビング

眺望も臨め、一番居心地の良いスペースをリビングとして計画しています。パントリーの壁と兼用しているテレビウォールは天井まで立ち上げない視界の広がるデザインとしています。

リビング

テレビウォール前に造作したAVデッキ収納も圧迫感が出ないような小上がりのようなデザインとしました。収納扉も存在感ができるだけ表れないように設計しています。

リビングとスチール格子

装飾として使用しているスチール格子の裏側には「光の広がり」をテーマとしたレースカーテンを計画しています。クリエーションバウマンのカーテンを選択しました。

窓側の通路

連続するスチール格子を介してダイニング-こどもスペース-主寝室と続きます。奥に見える扉は小さな書斎スペースです。

こどもスペース

床材は少しグレーがかった木製のオークフローリング材を採用し裸足でも温もりを感じられるものとしています。

こどもスペース

間仕切り家具に採用している十字型の木製格子が抜けを遮ることなく適度にエリア分けをします。玩具や本を飾ることもできるオープン棚を計画しています。

書斎

一畳程度の小さなスペース。インテリア性を損なわない吸音パネルを壁面に採用しています。書斎の出入り口の扉は壁面に紛れるように隠し扉として設計しています。

主寝室

床材にはカーペットを採用し、踏み心地にも暖かなスペースを採用。撮影時にはベッドがありませんが、壁面にはヘッドボードのようにウォルナットのヘリンボーンパネルを計画しています。

主寝室-こどもスペース-LDK

​間仕切り扉のない各居室を素材や形状に工夫を凝らすことで一体感を保たせつつ広がりと変化をもたらすエリアデザインとしています。

廊下

主に​水廻りスペースにつながる廊下です。壁面には質感のあるスエード調塗装を高さ方向で塗り分けています。扉も壁面と同様のデザインとすることで、連続感を損なうことのない計画としています。

トイレスペース

温かみのある大判タイルを壁面にいっぱいに敷き詰めています。手洗い下部にペーパータオル用のゴミ箱スペースを無駄なく計画しました。

洗面室

洗面台や収納の面材にはグレージュ色のウレタン塗装の扉を採用し、柔らかさを採用しています。洗濯パンには洗濯機下部を清掃しやすい厚底タイプを採用するなど、機能性にも配慮しています。​

浴室(ユニットバス)

​在来工法の浴室を計画するのではなく、ここでは機能性と清掃性に重点をおき、ユニットバスを採用しています。既製のシステムユニットだとしても注意深くオプションを選択し採用しました。

廊下

​水廻りスペースへと続く扉の対面には一面の収納を計画しています。また、廊下の先へと続く主寝室の壁を湾曲させて連続性を高める計画としました。

エントランススペース-SIC

玄関扉から居住スペースへ至る間のスペースです。無垢材の大きな引き戸が住まいの構えを演出します。右側はSICを計画しています。

ソファ横のサイドチェスト

新規購入されたアクタスのソファにサイズ感を合わせて特注のサイドチェストを作りました。他の造作家具と同じ面材を使用することで

​インテリアの全体性を高めることができます。

KD013.jpg

壁の隅について

こちらの住まいは広がりが一つのテーマでした。壁面の隅を丸くすることで視線の行く先を舐めるように誘導させています。こうした細かい設計を突き詰めることで、全体の品質が少しでも向上するように努めています。

- Before - After -

[改装前]LDK

奥に見える壁を解体し、窓側に沿って通路を計画しています。一見単純な操作しかしていませんが、それに伴う細かな設計を山ほど行ないました。

MK001.jpg

[改装後]LDK

単純に壁を壊して広くするということには留まらず、窓面への装飾やカーテンを連続して見せることで視覚的効果により広く見せることもデザインしています。

DiK002.jpg

[改装前]LDK

天井面の高さは配管の関係で変更することはできませんでした。段差が不用意に設計されているためあまり気持ちいいものではありませんでした。

K001.jpg

[改装後]LDK

​変更することができなかった天井面も間接照明や色の塗り分けなどを行うことで、マイナス要素であったものをプラスのデザインとして書き換えています。

DiK001.jpg

[改装前]リビング

リビングは改装前の方が実際は広いものでした。

K005.jpg

[改装後]リビング

​テレビウォール裏のパントリースペースをつくったため、リビング自体は狭くなっていますが、テレビウォールを天井まで立ち上げないなど狭さを感じさせない工夫をしています。​機能面とデザインの両立を目指しました。

- Short Movie -

 

こちらのデザイン事例の動画を公開しております。空間の広がり、動き、質感、漂う空気感などが感じられるかと思います。ぜひご覧ください。